開発の基本手順
新製品のアイデアが浮かぶと、一気呵成に開発・製品試作まで終え、気の早い社長は初ロット1,000台を在庫に抱えた状態で、さあどう売ろうか、とこの時点で販売戦略を立てようとするケースを目にします。これは手順前後です。
実際の開発作業に入る前に、事業性・採算性や技術的実現可能性を検討することで開発が失敗する確率を下げることができます。フィージビリティ・スタディと呼ばれている作業です。
新製品のアイデアに対して、①それが製品化できたとして、いくらくらいの販売価格になるか、買ってくれる人がどこにどのくらいいるか、売上規模はどの程度になるか、②開発するための技術的課題は何か、解決できるか、要員、費用、期間はどの程度かかるか、③材料・原料の入手ルートと、製造した製品を販売・提供するルートはどのようになるか、自社でできないならどこと組むのか、④競合相手はいるか、競合製品と比べて、当社製品を利用者が選ぶと考える理由はなにか、などが主要な調査・検討テーマになります。
中小企業の場合は、自社の事業の資産が使えるかが重要です。既存の顧客へ売れるか、自社保有技術が応用できるか、販売チャネルを流用できるか、など。